第41回 エリック・クラプトン考

エリック・クラプトンが初来日から35年、18回目の来日中です(祝)

しかも、今回埼玉で、ジェフ・ベックと共演とのこと。
バックは誰が務めて、どんな曲やるんやろう・・・
これは私、個人的にも楽しみです。


音楽バーで居合わせる、ギタリストを中心とした、ミュージシャンの方々
と「一番好きなギタリストは誰?」なんて話しになると、この人の名前が
あがることも少なくありません。


皆様、ご存じの様に、ロック創世記に貢献したギタリストであります。
3大ギタリストって言われてますしねえ?
しかし、これも、誰が最初に言い出したんでしょうか?
一時期は「God」などと崇め奉られた時期もあります。

私もライブを何回も見に行ってますが、いつも大ホールは満杯。
コアなロック・ファンならご存知やと思いますが、何年か前にご本人は
「もう、ツアーはやらない」と公言おりました。
言うてから、何回日本に来とんねんっ!って話しです。
まあ、ファンの方は嬉しいでしょうけどね。


日本に住居があるという話しも良く聞きます。

しかし、これだけ頻繁に来日する人気の秘密は何なんでしょう?

私、個人的に「好きなギタリストは?」と聞かれると、残念ながら
エリック・クラプトンではありません。

でも、エリック・クラプトンの魅力というと・・・

歌は好きですねえ。しかも、年々上手くなっていってると思います。

あと、大変人間くさいところ。

女性が好きになれば、その女性に一枚(正確には2枚組です)の
アルバムを捧げたり・・・

大好きな親友が亡くなったら、お酒やドラッグに溺れたり・・・

「何で、オレは黒人とちゃうんやろ・・・」って真剣に悩んだり・・・

あんまり、こんな、ロッカーはいないような気がしますが?

クラプトンの最大の魅力は、個人的にはブルースをベースとした
オリジナル作品(もちろん、他者からの提供作品も可)や他人が
プロデュースした作品の中に素晴らしい物があると思います。

クラプトンと切っても切れないのはもちろん「ブルース」なのですが
クラプトンが弾く、ブルース・ギターが収録されているもので
一番素晴らしいのは、「ブルース・ブレイカーズ」だと思います。
個人的な衝撃度も高かったし、同時期に聴いた、マイク・ブルームフィールドより
わかりやすかったんです。そして、ブルースが大好きでしかたがないっていう
純粋さも伝わってくるような気がします。

そして、ギタリストとしての地位を確立した「クリーム」期を経て
アメリカの南部サウンドに出会い、ザ・バンドに出会い、
デュアン・オールマンに出会い、レイラを完成させます。

私はこの時期が一番好きです。

もちろん、この後も素晴らしいアルバムも発表しておられます。

ただ、近年のブルースのカバー・アルバムは、やりすぎ、弾きすぎの
感があり、あまり好きではありません。
我々もそうでしたが、エリック・クラプトンをキー・マンとして、ブルースを
知らない方々が、ブルースを聴きだしていくというのはええ事やと思います。
もう、ブルースを演りたいだけで、アルバムを作ってはいけないような
気がします。ブルースのカバー・アルバムではなく、やはり、オリジナル作品を
発表して欲しいですね。ブルースやルーツ・ミュージックを原点とした
オリジナル作品に、クラプトンの魅力が詰まっていると思います。

日本公演の初日、ブルースのカバー曲が多かったとのこと。
しかし、ファンの皆さんが聴きたいのは、オリジナル作品なのではないのでしょうか?
レイラのイントロを間違えたそうです(泣)
頑張れ、エリックさん。
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